スウェーデン、テロ脅威評価をコーラン焼却事件前の水準に引き下げ
[ストックホルム 23日 ロイター] - スウェーデンの治安機関SAPOは23日、国内のテロ脅威レベルを5段階評価の上から3番目の「高まった(elevated)」に引き下げたと発表した。
SAPOは2023年、スウェーデン国内の反イスラム活動家によるコーラン焼却事件がイスラム教徒から激しい反発を招いたことを受けて、脅威レベルを上から2番目の「高い(high)」に引き上げていた。
SAPOはスウェーデンが過激派の標的として名指しされていた時期があったが、現在はより一般的な「西側諸国の一部」として扱われる傾向が強まっていると指摘した。
SAPOのフォンエッセン長官は記者会見で、「スウェーデンは国際的な暴力イスラム主義勢力にとって、もはや以前のような最優先の標的ではなくなった」との見方を示し、「伝統的な意味での暴力的過激主義による攻撃の脅威は以前ほど高くはない」と述べた。
その一方で、スウェーデンが攻撃の脅威から完全に解放されたわけではなく、テロ脅威レベルの評価にかかわらず攻撃は常に起こり得ると強調した。
SAPOはまた、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの戦闘員らによる2023年10月7日のイスラエル攻撃以来、スウェーデン国内のユダヤ人社会やイスラエル関連施設に対する脅威が増加していると述べた。