シンガポールGDP、第1四半期は前年比+3.9% 25年見通し維持

シンガポール貿易産業省が22日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)改定値は前年比3.9%増で、速報値の3.8%増を小幅に上回った。写真は4月8日、シンガポールで撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 22日 ロイター] - シンガポール貿易産業省が22日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)改定値は前年比3.9%増で、速報値の3.8%増を小幅に上回った。
季節調整済みの前期比では0.6%減少したが、速報値の0.8%減からマイナス幅は縮小した。
貿易産業省は今年の成長率予想を0.0─2.0%に据え置いた。米国が4月に世界的な関税措置を発表した後、それまでの予想(1.0─3.0%)を引き下げた。
同省は22日、米国と主要国による緊張緩和の動きを受け、今年の外需見通しは若干改善したと説明。ただ、「世界経済の見通しはなお大きな不確実性に覆われ、リスクは下向きに傾いている」と述べた。
シンガポールのガン・キムヨン貿易産業相兼副首相は16日、先行きが不透明なため、経済成長予測の再調整が必要になる可能性があると述べていた。シンガポールは米国と自由貿易協定を締結しているが、トランプ政権は10%の一律関税を課した。
米関税が世界貿易を抑制すれば、世界で最も開放的な経済の一つで、海運のハブであるシンガポールにも影響が及ぶとみられる。