ウクライナ和平、16日に直接協議 プーチン氏参加拒否で進展見えず

5月15日、ロシアのメジンスキー大統領補佐官は、トルコのイスタンブールで現地時間16日午前10時(日本時間午後4時)から開始予定の直接協議にウクライナ代表団が出席することを期待していると述べた。写真はウクライナのゼレンスキー大統領とトルコのエルドアン大統領。トルコ・アンカラで15日撮影。提供写真(2025年 ロイター/Mustafa Kamaci/Turkish Presidential Press Office)
Tom Balmforth Vladimir Soldatkin Huseyin Hayatsever
[イスタンブール/アンカラ 15日 ロイター] - ロシアのメジンスキー大統領補佐官は15日、トルコのイスタンブールで現地時間16日午前10時(日本時間午後4時)から開始予定の直接協議にウクライナ代表団が出席することを期待していると述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は首脳会談を呼びかけたが、ロシアのプーチン大統領はこれを拒否し、政府高官らを派遣した。
和平交渉は2022年3月以来初めての直接会談となるが、トランプ米大統領が大統領専用機で「プーチンと私が会うまでは何も起きない」と述べたことで、交渉進展への期待はさらに後退した。
ルビオ米国務長官もトルコのアンタルヤで記者団に、トランプ氏にしか現在の「行き詰った」状態を打破することはできないとし、イスタンブールでの協議に「大きな期待はしていない」と述べた。
ゼレンスキー氏はアンカラを訪問し、トルコのエルドアン大統領と会談。記者会見で、ロシアが「お飾り」の要員を派遣したことは、プーチン氏が戦争終結に真剣ではないことを示していると非難。「ロシアから無礼を感じる。会談時間も、議題も、ハイレベル代表団もない。エルドアン氏に対しても、トランプ氏に対してもだ」と述べた。
また、ゼレンスキー氏自身はイスタンブールに向かわないとし、代表団の任務は停戦について協議することだと語った。ウクライナ代表団はウメロフ国防相が率い、情報機関副長官、軍参謀副総長、外務次官が含まれる。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン氏が将来のある時点で協議に参加するのかとの質問に「今後どのような参加が、どのようなレベルで必要になるのか、現時点では言うのは時期尚早だ」と述べた。
ロシアは15日、ウクライナの東部ドネツク地方でさらに2つの集落を制圧したと発表した。