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イスラエル、ガザ攻撃強化 封鎖でポリオ予防接種停止

2025年04月23日(水)02時00分

イスラエル軍は22日、パレスチナ自治区ガザでここ数週間で最大規模の攻撃を開始した。南部ハンユニスで攻撃された家をみるパレスチナ人、22日撮影(2025年 ロイター/Hatem Khaled)

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 22日 ロイター] - イスラエル軍は22日、パレスチナ自治区ガザでここ数週間で最大規模の攻撃を開始した。ガザの保健当局は、イスラエルによる封鎖によって医療が完全に崩壊する事態に直面していると警告した。

住民や当局者によると、複数の地区が空爆を受け、捜索のためのがれき除去に使われる重機が破壊されたりしたという。

イスラエル軍は、ハマスによる「テロ行為」に使用された「工作車両」40台を攻撃したと発表した。これらの車両は「国防軍とイスラエル国家に対するテロ作戦を遂行するハマスの能力の重要な要素であると考えられている」と述べた。

イスラエルは3月初めからガザへの物資搬入を阻止し、3月18日から軍事作戦を再開した。

ガザ保健省は、60万人以上の子どもを対象とした国連の支援によるポリオ・ワクチン接種が中止されたと明らかにした。ワクチンがすぐに届かなければ「大惨事が予想される」とした。現在、6万人の子どもに栄養失調の症状がみられるという。

イスラム組織ハマスの代表団は紛争終結に向けた協議のためエジプトのカイロに到着する予定。関係筋によると、人質全員の解放、戦闘の終結後、5─7年間の停戦を含む新たな提案について話し合う予定。

別の関係筋によると、イスラエルは最近のハマスの提案を拒否したが、修正された長期停戦提案にはまだ返答していないという。

ハマスの情報筋はその後、目先のエジプト訪問については承知していないが、いかなる合意も戦争を終結させなければならないという同組織の要求は変わらないと語った。

ロイター
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