トランプ氏、国防長官を擁護 妻らに空爆情報共有の報道受け

米ホワイトハウスのレビット報道官は21日、ヘグセス国防長官が軍事作戦の情報を親族と共有していたという報道を受け、「トランプ大統領はヘグセス長官に全幅の信頼を置き、全面的に支持する」と述べた。写真は4月21日、ホワイトハウスで行われたイースター(復活祭)関連のイベントに参加するヘグセス国防長官(2025年 ロイター/Leah Millis)
[ワシントン 21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、軍事作戦の情報を親族と民間通信アプリで共有していたと報じられたヘグセス国防長官について、引き続き信頼しているとの考えを示して擁護した。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は20日、ヘグセス長官がイエメンの親イラン武装組織フーシ派空爆の計画を通信アプリ「シグナル」で情報共有していた問題で、妻や兄弟、個人弁護士を含むメッセージグループでも詳細な情報を共有していたと報じた。
トランプ氏は「ピート(ヘグセス長官)は素晴らしい仕事をしている。皆、彼に満足している」とし、引き続き信頼しているかとの質問に「完全に」と答えた。
ヘグセス長官は記者団に対し、「トランプ大統領と話をした。われわれは最後まで、同じ考えを持ち戦い続ける」と述べた。
3月には米誌アトランティックの編集長が閣僚らによるシグナル上のグループチャットに誤って招待され、先月実施された空爆の正確な開始時間のほか、奇襲作戦前には極秘とされる標的の詳細が共有された。これを受け、国防総省は調査を開始し、先週には内部漏えい調査の一環で高官らが解任された。
米公共ラジオ(NPR)は21日、関係筋の情報としてホワイトハウスが新たな国防長官探しを始めたと報道。レビット報道官はこれを否定した。
事情に詳しい人物によると、ヘグセス氏はシグナルのような安全でないシステムで情報共有しないよう助言を受けていたという。
野党・民主党は少なくとも9人の上院議員が、新たな情報共有問題を受けてヘグセス氏が職務に不適格であることが示されたとし、辞任を求めている。
一方、与党の共和党議員はおおむね沈黙を守っているが、ドン・ベーコン下院議員がポリティコに対して、ヘグセス氏の行動について疑問を呈した。