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マスク氏、成果報告なければ解雇とまた警告 政権「返信不要」でも

2025年02月25日(火)13時56分

トランプ米政権で「政府効率化省(DOGE)」を率いる実業家イーロン・マスク氏は24日、連邦政府職員に過去1週間の成果を示すよう求めたメールについて、従わなければ解雇すると改めて警告した。資料写真、1月撮影(2025年 ロイター/Chip Somodevilla)

Dan Levine Alexandra Alper Andy Sullivan

[ワシントン 24日 ロイター] - トランプ米政権で「政府効率化省(DOGE)」を率いる実業家イーロン・マスク氏は24日、連邦政府職員に過去1週間の成果を示すよう求めたメールについて、従わなければ解雇すると改めて警告した。

連邦政府の人事管理局(OPM)は先に、職員がメールに返信しなくても辞職とは見なされず、返信する義務はないと各省庁の人事担当者に伝えていた。

連邦政府職員は22日、過去1週間に行った業務の詳細を24日午後11時59分までに報告するよう指示するメールを受け取った。その直前にマスク氏は、返答しない場合は辞職と見なすとXに投稿していた。

返信期限が迫る中、マスク氏は「メールでの要求は極めてささいなことで、合格の基準は幾つかの単語を入力して送信ボタンを押すだけだった」とXに投稿。「しかし、このつまらないテストにさえ合格しなかった人は非常に多く、中には上司に促された人もいた」と書き込んだ。

その上で「大統領の裁量により、彼らにはもう1回チャンスが与えられる。2回目に回答しない場合は解雇されることになる」とした。

マスク氏の投稿についてホワイトハウスのコメントは得られていない。

OPMが指針を示した後も、一部機関は職員に返信を促した。連邦政府の建物を管理する連邦政府一般調達局(GSA)の関係筋によると、同局幹部は任意としながらも返信を奨励したという。

また、指針を出したOPM内でも、返信は任意だが「強く推奨される」とするメールを局長代理が職員に送った。

トランプ大統領が24日の記者会見で、マスク氏のメールについて「素晴らしい」などと擁護したことも混乱を一層強めた。トランプ氏は「天才的なアイデアだ。われわれは職員が仕事をしているか調べようとしている」と語った。

OPMの指示に先立ち、司法省、国防総省、国土安全保障省、米連邦捜査局(FBI)、国務省などは指揮系統以外に返信しないよう職員に指示。一方、運輸省、財務省、米連邦取引委員会(FTC)や連邦通信委員会(FCC)などは要請に応じるよう求め、政権内で対応が分かれた。

ロイター
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