ニュース速報
ワールド

カタール、シリア反体制派HTSと接触開始 情勢安定化へ=当局筋

2024年12月10日(火)10時30分

 12月9日、カタールの外交官は、アサド政権への攻勢を主導したシャーム解放機構(HTS)と協議を行った。写真は、車両の上に立つ、同機構が主導する反体制派のメンバー。11月29日、シリアのアレッポで撮影(2024年 ロイター/Mahmoud Hasano)

Andrew Mills

[ドーハ 9日 ロイター] - カタールの外交官は9日、アサド政権への攻勢を主導したシャーム解放機構(HTS)と協議を行った。状況説明を受けた当局者がロイターに明らかにした。

10日には暫定政権を率いると伝わったムハンマド・バシル氏と協議する予定という。

当局者は「HTSなどのグループが移行期間中にシリアの公的機関を維持し、平穏を保つ必要性が焦点だ」と述べた。

アサド政権の急速な崩壊を受け、周辺諸国はHTSなど反政府勢力との接触に乗り出そうと急いでいる。

カタールのフライフィ外務担当国務相は9日、シリアの「さまざまな当事者」と連絡を取っていると述べたが、具体的な接触先には言及しなかった。

アサド政権を支援してきたイランの高官も9日、シリア新指導部の反体制派と直接接触しているとロイターに明らかにした。両国関係が敵対化することを避けるためという。イランが接触したのがHTSかどうかは不明。

カタール首相は7日夜、サウジアラビア、エジプト、トルコ、ヨルダン、イラクの外相に加え、イランとロシアの外務高官による会合を開いた。

当局者によると、アサド大統領がダマスカスから脱出する数時間前、会合参加者はシリアの安定化にはHTSとの接触が必要との意見で一致した。「イスラム国」(IS)のような過激派が足場を得ないようにすることが優先だとした。

イラン高官によると、7日の会合ではトルコ、サウジ、カタールを含む数カ国がシリア反体制派と対話のチャンネルを開くことを申し出たという。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

香港大規模火災、死者159人・不明31人 修繕住宅

ビジネス

ECB、イタリアに金準備巡る予算修正案の再考を要請

ビジネス

トルコCPI、11月は前年比+31.07% 予想下

ワールド

プーチン氏、一部の米提案は受け入れ 協議継続意向=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 3
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 4
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 8
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 9
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 10
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中