豪第3四半期、経常収支は赤字転落 政府支出などGDP押し上げへ

12月5日、豪連邦統計局が発表した第3・四半期の経常収支は1億5800万豪ドル(1億0449万ドル)の赤字となった。写真はシドニーのビジネス街。2020年8月撮影(2023年 ロイター/Loren Elliott)
Wayne Cole
[シドニー 5日 ロイター] - 豪連邦統計局が5日発表した第3・四半期の経常収支は1億5800万豪ドル(1億0449万ドル)の赤字となった。第2・四半期の78億豪ドルの黒字から赤字に転落した。
市場予想は31億豪ドルの黒字だった。石炭と液化天然ガスの輸出価格が下落する一方、石油の輸入と国民の海外旅行が拡大し対外支出が増えた。
統計局によると、純輸出が国内総生産(GDP)を0.6%ポイント押し下げるとみられる。予想は0.2%ポイントだった。
半面、政府支出が1%増加し、GDPを0.3%ポイント押し上げ。さらに、鉱業在庫の急増が約0.9%ポイント寄与するとみられ、6日発表の第3・四半期GDPを押し上げる可能性を示唆した。
GDPの予想中央値は0.4%増、前年比では新型コロナウイルス大流行期に当たる2020年後半以降で最低の1.8%に鈍化する見通しとなっている。
一方、5日に発表された業界データによると、11月の新車販売台数は前年比で約18%増加。過去7カ月のうち6カ月が過去最高の販売台数となっており、23年通年でも過去最高を記録する見込みだ。
業界団体FCAIは「サプライチェーン(供給網)混乱による問題が後退し、消費者は幅広い選択肢にアクセスできるようになった」と指摘した。