ニュース速報

ワールド

ドイツ平均世帯の電気・ガス料金、今年は6割超上昇へ

2022年01月05日(水)11時32分

 1月4日、ドイツの約420万世帯の電気料金が今年、平均63.7%上昇し、360万世帯が使うガスの料金は62.3%値上がりする見通しであることが分かった。ガスメーターのシール、ボンで撮影(2022年 ロイター/Wolfgang Rattay)

[フランクフルト 4日 ロイター] - ドイツの約420万世帯の電気料金が今年、平均63.7%上昇し、360万世帯が使うガスの料金は62.3%値上がりする見通しであることが、4日公表のデータで分かった。

電力・ガス会社が卸価格高騰を転嫁している。

ドイツでは昨年、新型コロナウイルス対策の行動制限解除に伴う需要の急増で天然ガスの供給が逼迫し、ガスや関連のコモディティー価格が急騰した。エネルギー危機は新年に入っても続いている。

同国では通常、電力・ガスの契約は1年ごとに更新されるため、価格転嫁の時期がずれることがあるが、価格比較サイト「チェック24」によると、卸価格の上昇分は既に小売価格に完全に反映されているという。

チェック24のシュテファン・ズットナー氏は「石炭および天然ガスを燃料とする発電所運営会社の調達コスト上昇や再生可能エネルギーの生産量減少、産業界からの高い需要を理由に、電力価格は特段高くなっている」と指摘。

平均世帯における63.7%の電気料金値上げは額にして1045ユーロ(1179ドル)。転居などで新たに電力使用契約を結ぶ場合は105.8%、額にして1735ユーロの値上げになるという。

低所得層の苦境を和らげるため、ショルツ新政権は再生可能エネルギーを支えるための上乗せ料金(年間平均222ユーロ)の撤廃を決めているが、適用は2023年1月1日からとなる。

22年1月1日時点で上乗せ料金は前年比で43%削減された。

ガスを使用する世帯は今年、料金が平均で945ユーロ上昇する見通し。チェック24によると、新規契約者はこれより大幅な2685ユーロの値上がりとなる。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国大統領、就任2年で会見 経済重視 

ビジネス

中国・碧桂園、元建て債利払いできず 国有の保証会社

ビジネス

アングル:状況異なる2度の介入観測、市場に違和感 

ビジネス

ブラザー、ローランドDGのTOB価格引き上げず
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必要な「プライベートジェット三昧」に非難の嵐

  • 3

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 4

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 5

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食…

  • 6

    この夏流行?新型コロナウイルスの変異ウイルス「FLi…

  • 7

    休養学の医学博士が解説「お風呂・温泉の健康術」楽…

  • 8

    ロシア軍兵舎の不条理大量殺人、士気低下の果ての狂気

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 8

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 9

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 10

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中