最新記事
健康ライフ

休養学の医学博士が解説「お風呂・温泉の健康術」楽しく疲れをとる方法

2024年5月8日(水)13時51分
片野 秀樹 (博士(医学)、日本リカバリー協会代表理事) *東洋経済オンラインからの転載
「休日はのんびりお風呂」入浴で疲れがとれる理由

入浴も立派な「休養」です。休みの日はお風呂でのんびりすごしてはいかがですか? Dpongvit - shutterstock

<あなたは今、疲れていませんか?「休日はのんびりお風呂」入浴で疲れがとれる理由を医学博士で日本リカバリー協会代表理事である片野秀樹氏が解説>

突然ですが、あなたは今、疲れていませんか?

医学博士で日本リカバリー協会代表理事である片野秀樹氏によれば、疲労は熱や痛みと同じ、体からの警告です。

片野氏がこのほど上梓した『休養学:あなたを疲れから救う』では、軽視されがちな「疲労」と「休息」について科学的な解説を加え、「人はなぜ疲れるのか」「休まずにいると体はどうなってしまうのか」「どんな休み方が効果的か」といった疑問に答えていきます。

今回は「お風呂に入ると疲れがとれるのはなぜか」。本書から抜粋・編集してお届けします。

 

【「適度な運動」は休養になる】

「運動と休養は、正反対の話ではないか」と思われる方もいるかもしれませんが、休養学では運動を休養の一種とみなします。適度な運動をすることで、より疲労回復が進むからです。何もせずにじっとしているより、運動をしたほうが疲れがとれます。

運動すると血液の流れがよくなり、細胞の1つひとつにしっかりと酸素と栄養を運ぶことができます。それによって老廃物の除去が促進されたり、リンパの流れがよくなったりするので、疲労感の軽減につながります。

「血のめぐり」をよくすることは健康の基本です。それには軽く体を動かすのがいちばんです。

休みの日は1日じゅう寝ている人もいると思いますが、ずっと寝ていることだけが休養ではありません。横になってじっとしているだけでは血液の流れが滞るからです。

もちろんまったく流れないわけではありませんが、疲れをとるには軽微な運動が必須です。

昼間、適度な運動をすると体も疲れますので、夜になると副交感神経が高まって、深い睡眠がとれるといううれしい効果もあります。

具体的にはヨガ、ストレッチ、ウォーキングなどがいいでしょう。入浴も血液の流れを良くさせるという意味では、運動タイプに分類されます。

お風呂に入ると疲れがとれることは、多くの人が実感しているでしょう。でもなぜ、お風呂に入ると疲れがとれるのでしょう。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

BofA、投資銀行部門の賞与引き上げへ 20%増も

ビジネス

ビットコインの12カ月予測14万3000ドル、規制

ワールド

国際司法裁、ミャンマーのジェノサイド訴訟で1月審理

ワールド

トランプ氏写真、削除後に再掲載 司法省公開のエプス
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 7
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 8
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中