関節の痛みを和らげるために多くの中高年が愛用しているサプリメントが、アルツハイマー病の進行を加速させる可能性があることが、米フロリダ大学の最新研究で明らかになった。

6月9日に専門誌『ネイチャー・メタボリズム』に掲載された研究によると、すでに軽度認知障害の兆候が見られる人がグルコサミンのサプリメントを摂取していた場合、服用していない人と比べて認知症を発症する確率が25%も高くなるという。

さらに研究チームは、すでにアルツハイマー病や関連する認知症の診断を受けている患者がグルコサミンを摂取していた場合、死亡リスクが25%上昇することも発見した。

認知症の評価や神経変性疾患を専門とするニュージャージー州の神経心理学者、ジェシカ・マッカーシーは今回の研究について、「アルツハイマー病の原因が単にアミロイド斑(老人斑)やタウタンパク質の蓄積だけでなく、それらに代謝機能の障害や炎症が組み合わさったものであるという仮説をさらに裏付けるものだ」と言う。

マッカーシーによれば、グルコサミンは脳への物質の移動を制限する仕組みである血液脳関門を通過するため、すでに過剰になっている代謝経路をさらに悪化させる可能性がある。「その結果、軽度認知障害の人では症状の進行リスクを、すでにアルツハイマー病と診断されている人では死亡リスクを高めるのかもしれない」

この研究結果を受け、マッカーシーが神経心理学者として最も懸念しているのは、人々が市販の薬やサプリメントで健康の「近道」をしようとし続けることだという。

「サプリメント全般がダメだと言っているわけではない。しかし、サプリメントが臓器や持病、他の服用薬とどのように相互作用するかを理解せずに摂取することは、問題を引き起こす原因になりかねない」とマッカーシーは指摘する。

脳の健康のために最優先で取り組むべきこと
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