<認知症の初期兆候は、記憶力の低下だけではない。それより早く現れる日常生活のサインがあった>

認知症の初期兆候といえば、多くの人が「記憶力の低下」を思い浮かべるだろう。しかし、臨床医や研究者の間では、それよりも早く現れる可能性のある、もう1つの認知機能の変化に注目すべきだという声が高まっている。それは、日常の定期検診で行われるような一般的な検査では見落とされがちな変化だ。

スウォンジー大学の神経心理学者、アンドレア・テイルズは近著の中で、さまざまなタイプの認知症に共通して見られるのが「注意力の変化」であり、場合によっては明らかな記憶障害よりも先に現れることがあると論じている。

テイルズが本誌に語ったところによれば、これまで注意力が軽視されてきた背景には、それが記憶力に比べて一般の人々には認識しにくく、説明もしづらいという事情がある。

「誰もが『記憶』とは何かを知っており、その変化を説明したり報告したりすることができる」とテイルズは言う。一方で、注意力については、記憶と同じようにいくつかの「タイプ」があることさえ、世間にはほとんど理解されていない。

この認識の差は重要だ。医師に対して「記憶力が不安だ」と相談するのは容易だが、「注意力の機能に問題がある気がする」と伝えるのは、よりハードルが高いからだ。

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