午後3時のドルは156円近辺で横ばい、米FOMC後の下げ一服 円売りの根強さも
12月11日、午後3時のドルは、前日ニューヨーク市場終盤とほぼ変わらずの156円付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 11日 ロイター] -
午後3時のドルは、前日ニューヨーク市場終盤とほぼ変わらずの156円付近で推移している。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想ほどタカ派的ではなかったとの受け止めから進んだドル売りが一服した。再び新たな材料待ちで積極的な取引は手控えられているものの、円売りの根強さを指摘する声もある。
FOMC後のドル安地合いを引き継ぎ、東京時間の午前中はもみ合いながら緩やかに水準を切り下げ、一時155.49円まで売られた。午後にかけてはドル買いが優勢となり、朝方の水準へと徐々に値を戻した。
3会合連続となる利下げを決めたFOMCでは、インフレが依然としてやや高止まりしているとして、労働市場と物価情勢を見極めるため利下げを一時停止する可能性を示唆。ただし、インフレ率が目標を上回っている理由の大半は関税によるもので、その影響は「一時的な価格上昇にとどまる」とした。
ステート・ストリート銀行東京支店長の若林徳広氏は、市場では利下げの打ち止めを示唆する発言が出る可能性が意識されていたため、FOMCの結果は「期待ほどタカ派的ではなかった」と指摘。一方、次期連邦準備理事会(FRB)議長の人選が進む中、来年にかけてはパウエル議長後の金融政策運営が「トランプ大統領のツールのようになる可能性」など、中銀の独立性への懸念も生じていると話している。
次の材料として日銀の金融政策決定会合に関心を寄せる声が多く、12月の会合での利上げ実施はほぼ織り込み済みとなっている。若林氏は、リアルマネーによるドル以外の通貨に対する円売りの強さを指摘した上で、年内に1%にも届かない政策金利では「投資家が円を持ちにくいと考えても不思議ではない」とも語っている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 156.06/156.07 1.1685/1.1686 182.36/182.37
午前9時現在 155.75/155.76 1.1698/1.1705 182.25/182.26
NY午後5時 156.01/156.04 1.1694/1.1697 182.45/182.51





