中国当局者、REIT市場の拡大求める論文 背景に不動産不安
写真は建設中の集合住宅。10月16日、北京市内で撮影。REUTERS/Tingshu Wang
[上海 9日 ロイター] - 中国証券規制当局の当局者は9日、上場不動産投資信託(REIT)市場の急速な拡大を求めた。デベロッパーの流動性圧力を緩和し、投資家の利回り要求に応える。
中国証券監督管理委員会(CSRC)の債券監督責任者らが共同執筆した論文が上海証券報に掲載された。
当局者らは、デベロッパーの新たな成長モデルをサポートするために、商業用不動産をREITの投資先にできるだけ早く含めるべきと主張。「質の高いプロジェクトの供給を加速させ、REIT発行の時間と機会コストを削減する」べきだとした。
CSRCは1週間前、ホテルやオフィスタワー、スタジアムなどの資産をREITの対象とする試験的スキームの規則案を公表している。現在、REITの投資先は主に工業団地、高速道路、物流パーク、データセンターなどのインフラプロジェクトとなっている。
当局がREITの投資先拡大に意欲を示す背景には、国内不動産セクターへの懸念が深まっていることがある。不動産大手の万科企業は、2つの債券の償還を延期しようとしている。





