アップルがアプリ市場運営巡る集団訴訟で敗訴、英競争審判所「地位乱用」と認定
10月23日、英競争審判所(CAT)は、米アップルのアプリ市場「アップストア」運営で優越的地位を乱用していると認定した。パリで4月23日撮影(2025年 ロイター/Abdul Saboor)
Sam Tobin
[ロンドン 23日 ロイター] - 英競争審判所(CAT)は23日、米アップルのアプリ市場「アップストア」運営で優越的地位を乱用していると認定した。11月に開催する審理でアップルが支払うべき賠償額が決まる見通しだが、原告側は最大で約15億ポンド(20億ドル)の損害賠償を求めている。
アップルは英国で、アップストアの配信において競争相手を排除し、開発者に高額な手数料を課すことで、結果的に数百万人の利用者に被害を与えているとして、大学講師らから集団訴訟を提起されていた。
CATは、アップルがアプリ市場で2015年10月から2020年末まで競争者を閉め出し、また「過度で不要な手数料」を開発者に課して独占的な地位を乱用したと指摘。開発者が行き過ぎた手数料の50%を消費者に転嫁したとの見解を示した。
アップルは、判決が「発展を続け競争的なアプリ経済について、間違った見方をしている」と述べ、異議を申し立てる意向を表明。広報担当者は「判決はアップストアが開発者の成功をいかに支援し、消費者に安全を提供するとともにアプリ購入場所としての信頼を築いて、安心して支払いができるようにしてきたかを見過ごしている」と主張した。





