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中国CPI・PPI、9月はともに下落 需要低迷でデフレ圧力続く

2025年10月15日(水)12時54分

 中国国家統計局が15日発表した9月の物価指標は、消費者物価が前年比で下落し、生産者物価のデフレが続いた。写真は北京のスーパーマーケットで2015年10月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表した9月の物価指標は、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がともに前年比で下落し、デフレ圧力の継続を示した。長引く不動産市場の低迷や貿易摩擦が消費者や企業の信頼感を圧迫した。

PPIは前年比2.3%下落し、エコノミスト予想と一致。価格競争を抑制する政府の取り組みなどを受け、マイナス幅は8月の2.9%から縮小し、過去7カ月で最も小幅となった。

CPIは前年比0.3%下落。エコノミスト予想は0.2%下落、8月は0.4%下落だった。

キャピタル・エコノミクスの中国エコノミスト、Zichun Huang氏は「CPIとPPIは今年、来年ともにデフレ状態が続く」と予想。「当局者はデフレをより深刻に受け止めつつあるが、当局が提案している供給サイドの解決策が需要サイドの大規模な支援なしに成功するとは思えない」と述べた。

CPIは前月比では0.1%上昇。予想は0.2%上昇、8月は横ばいだった。

変動の激しい食品と燃料価格を除いたコアインフレ率は前年比1%と、8月の0.9%から加速し、1年7カ月ぶりの水準となった。

食品価格は前年比4.4%下落。8月は4.3%下落していた。

PPIは2022年10月以降下落しているが、政府が主要産業に過当競争の抑制を求める中、ここ数カ月は落ち込みが縮小している。

ロイター
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