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EXCLUSIVE-中国BYDの欧州第3工場、スペインが最有力候補=関係筋

2025年10月14日(火)12時49分

 10月14日、中国自動車大手の比亜迪(BYD)は欧州で販売拡大を目指す中、同市場向けの第3の自動車工場の建設地としてスペインを最有力候補地と考えている。写真はサン・クガ・ダル・バリェスのBYD販売店で9月撮影(2025年 ロイター/Albert Gea)

10月14日(ロイター) - 中国自動車大手の比亜迪(BYD)は欧州で販売拡大を目指す中、同市場向けの第3の自動車工場の建設地としてスペインを最有力候補地と考えている。事情に詳しい関係者がロイターに明らかにした。

BYDがハンガリーとトルコで計画している2つの工場に次ぐもので、同社の生産を押し上げるほか、主要なEV生産拠点になることを目指すスペインの目標にも後押しとなる。

関係者によると、製造コストが比較的低く、クリーンなエネルギー網があることがスペインを有力候補とする理由になっている。

別の関係者はBYDが最終決定を下しておらず、スペイン以外の国も検討中だと述べた。最終決定は年内に下される見込みだが、中国の規制当局の承認が必要となる。

ロイターは3月、BYDがドイツなどの国を検討しているが、人件費やエネルギーコストの高さを理由に社内で議論が行われていると報じた。

スペインと中国の外交・ビジネス関係は近年大きく改善している。スペインは昨年、欧州連合(EU)の中国製EVに対する関税を巡る投票を棄権した。

ロイターは昨年、中国政府が自動車メーカーに対し、こうした関税を支持する欧州諸国への投資を停止するよう非公式に指示したと報じた。ドイツは関税に反対票を投じた。

BYDは欧州で販売する全てのEVを3年以内に現地生産することを目指しており、これによって関税を回避する方針だ。

ロイター
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