物価高懸念、雇用リスクを上回る=クリーブランド連銀総裁

米クリーブランド地区連銀のハマック総裁は29日、インフレリスクが雇用市場の脆弱化によるリスクを上回っており、物価上昇圧力を抑えるために連邦準備理事会(FRB)は制限的金融政策を維持する必要があるとの見方を示した。ニューヨークで4月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[フランクフルト 29日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のハマック総裁は29日、インフレリスクが雇用市場の脆弱化によるリスクを上回っており、物価上昇圧力を抑えるために連邦準備理事会(FRB)は制限的金融政策を維持する必要があるとの見方を示した。
欧州中央銀行(ECB)主催のカンファレンスで述べた。
ハマック氏は、FRBの二つの責務に関して「物価上昇圧力は間違った方向に向かっている。インフレ率を目標水準に確実に戻すためには、引き締め的な政策スタンスを維持する必要がある」とした。
中でも、サービスインフレ率が比較的高いことが懸念されると指摘。労働市場の軟化よりも過度な物価上昇の方が大きな懸念事項だと述べた。
また、関税の影響については「最初に発表された際に予想していたよりも明らかに小さかった。企業側はコストの転嫁に慎重になり、コストの一部を吸収しようとしている」としながらも、「この状況は永遠に続くわけではない。企業は今後、価格転嫁を推し進めていく可能性が高い」との認識を示した。