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米テスラ、トランプ政権に排ガス規制維持を要求

2025年09月26日(金)10時20分

 9月25日、米電気自動車(EV)大手テスラは、トランプ政権に対し、自動車の排出ガス規制や、温室効果ガスが人体に有害とする長年の研究を撤回しないよう要求した。写真は同社ロゴ。7月23日、ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニカ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

David Shepardson

[ワシントン 25日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラは25日、トランプ政権に対し、自動車の排出ガス規制や、温室効果ガスが人体に有害とする長年の研究を撤回しないよう要求した。

テスラは声明で、米環境保護庁(EPA)の規制撤回案は「エンジン・車両メーカーに対し、高速道路で走るあらゆるエンジンや車両の温室効果ガス排出量の測定や管理、報告を免除することになる」と指摘した。

今週初めには、トヨタ自動車や独フォルクスワーゲンなど大手自動車メーカーが加盟する自動車業界団体がEPAに対し、EV車両数の拡大を強制する排出規制の緩和を要請していた。

テスラは、トランプ政権による規制撤廃で、今後数年間で販売する規制クレジットから得られる数十億ドルを失う恐れがある。クレジット売買による他の自動車メーカーとの炭素排出権取引で、昨年は世界で28億ドルの収入を得た。

モレノ共和党上院議員は7月に行われた公聴会で、自動車メーカーがテスラに支払った費用について「法外だ」との見解を示していた。

一方テスラは、EPAの案は「プログラムの安定性を損なうほか、EVメーカーが獲得するパフォーマンスに基づくインセンティブの価値を低下させ、不公平な競争環境を作り出し、イノベーションへの投資の動機が減る」としている。

ロイター
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