利下げは合理的な雇用市場のリスク管理=米カンザスシティー連銀総裁

米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は25日、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ決定は雇用市場の好調維持に必要だったとの見解を示した。2022年撮影(2025年 ロイター/REUTERS/Joshua Roberts)
Michael S. Derby
[25日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は25日、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ決定は雇用市場の好調維持に必要だったとの見解を示した。ダラスで開かれた銀行の会合でのスピーチで述べた。
シュミッド総裁は、米経済は現在、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ目標や雇用目標に比べてかなり良好な状況にあるが、「最近のデータの一部は、労働市場が私の予想以上に大幅に、あるいは急激に弱まるリスクが高まっていることを示唆している」と指摘。「そのため、先週の政策金利の0.25%ポイントの引き下げは、FRBがインフレ目標と労働市場の健全性に対する懸念の高まりとのバランスを取る上で、合理的なリスク管理戦略だったとみている」とした。
FRBは16─17日に開いたFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.00─4.25%とすると決定した。シュミッド総裁は0.25%ポイントの利下げに賛成票を投じた。
シュミッド総裁は「インフレ率は依然として高すぎる一方、労働市場は冷え込んでいるものの、依然として概ね均衡している」とし、FRBが二つの責務に対するリスク管理を行う間、金融政策を「わずかに引き締め的な」スタンスに移行させることは適切な対応だとした。
FRBの金利政策の今後方向性については明言せず、「政策金利のさらなる調整については、引き続きデータに基づいたアプローチを取る」と述べた。