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日経平均は反発、終値で過去最高 日銀ETF売りへの警戒は後退

2025年09月22日(月)16時02分

 9月22日、東京株式市場で日経平均は反発し、前営業日比447円85銭高の4万5493円66銭で取引を終えた。写真は2024年2月、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 22日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発し、前営業日比447円85銭高の4万5493円66銭で取引を終えた。前週末の米株高や為替の円安基調を好感した買いが優勢となり、終値ベースで過去最高を更新した。日銀による上場投資信託(ETF)の売却方針は、相場影響は限られるとの見方が広がり、過度な警戒感は後退した。

日経平均は朝方から買いが先行し、その後も堅調な推移が継続した。一時711円高の4万5757円に上昇した。前週末の米国市場で利下げ継続への思惑から株価の主要3指数がそろって上昇しており、好感する動きが優勢だった。ドル/円は前週末の大引け時点から円安方向の148円台で推移し、自動車など輸出関連株を中心に追い風になった。

国内では自民党の総裁選の告示日に当たり「政策期待に目線が移っている。スピード調整はあってもおかしくないが、米国株が堅調を維持しており地合いは強い」(東海東京インテリジェンス・ラボの長田清英チーフストラテジスト)との見方が聞かれた。

前週末は日銀の保有ETF売却方針が示されて瞬間的に売りが強まる場面があったが「市場が懸念したほど積極的な売却方針でなく、安心感が広がった」(長田氏)との見方が出ていた。売却ペースはETFが時価で年間6200億円程度、J-REITが同55億円程度としており、植田和男総裁は記者会見で、売却に100年以上かけると述べた。

TOPIXは0.49%高の3163.17ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.49%高の1628.3ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆3141億0600万円だった。東証33業種では、値上がりは電気機器や石油・石炭製品、化学など19業種、値下がりは海運や情報・通信、医薬品など14業種だった。

米アップルが新型「iPhone」の生産を拡大するとの観測が伝わり、サプライヤーの一角と目される村田製作所が年初来高値を更新。ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイの保有が10%以上になったと発表した三井物産も年初来高値を更新した。東京エレクトロンが大幅高だったほか、トヨタ自動車は堅調だった。一方、ソフトバンクグループや中外製薬は軟調だった。 新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.26%高の774.98ポイントと続伸した。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが928銘柄(57%)、値下がりは630銘柄(38%)、変わらずは60銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 45493.66 447.85 45193.77 45,193.77─45,757.74

TOPIX 3163.17 15.49 3154.77 3,154.77─3,178.86

プライム指数 1628.30 7.97 1625.47 1,625.47─1,636.19

スタンダード指数 1508.57 4.35 1508.97 1,508.57─1,516.09

グロース指数 1007.85 3.64 1009.19 1,004.55─1,014.05

グロース250指数 774.98 1.99 776.81 772.43─780.88

東証出来高(万株) 171431 東証売買代金(億円) 53141.06

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