エリオット、関西電の株式取得 上位株主3社に入る=関係筋
Anton Bridge
[東京 10日 ロイター] - アクティビストの米エリオット・マネジメントが関西電力の上位株主3社に入ったことが、事情を知る関係者の話で明らかになった。エリオットは株式の4─5%を保有しているという。
関係者によると、エリオットは関西電に対し、非中核資産を売却することで1株当たりの年間配当を60円から100円に引き上げ、自社株買いも増やすよう促している。また、1兆円超相当の不動産や建設会社の株などを含め、2兆円余りの非中枢資産があるとしている。
エリオットは、関西電が公募増資などを発表した昨年11月の前後に関西電の経営陣とやりとりを開始したという。
エリオットの関西電株取得については、9日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じていた。報道を受け、10日の東京市場で同社株は5.3%上昇した。
関西電の25年3月末の大株主上位は日本マスタートラスト信託銀行(信託口、12.07%)、大阪市(6.12%)、日本カストディ銀行(信託口、4.65%)、JPモルガン証券(3.26%)など。
FTの報道について、関西電の広報担当者は、個別の株主との関与の詳細についてはコメントを控えるとし、これまでと同様に、株主と丁寧なコミュニケーションを図りたいと述べていた。