ニュース速報
ビジネス

積極利下げの用意、経済の下振れ顕在化なら=マン英中銀委員

2025年08月27日(水)01時59分

イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のマン委員は26日、政策金利を長期間据え置く強力な根拠があると見ているものの、経済成長への下振れリスクが顕在化すれば、積極的な利下げに踏み切る用意があるとの見解を示した。ロンドンにある英中銀ビルで6月撮影(2025年 ロイター/Carlos Jasso)

David Milliken

[ロンドン 26日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のマン委員は26日、政策金利を長期間据え置く強力な根拠があると見ているものの、経済成長への下振れリスクが顕在化すれば、積極的な利下げに踏み切る用意があるとの見解を示した。

マン委員は、今月の英中銀の政策金利の引き下げに反対票を投じた。英中銀が発表した声明でマン委員は、「インフレの持続性に対抗するために必要な、引き締め的ではあるがよりタイトではない金融政策スタンスを維持するために、足元は政策金利のより持続的な据え置きが適切だ」と述べた。

一方、この日メキシコ中銀創立100周年記念会議で行う講演原稿では「国内需要への下振れリスクが顕在化し始めた場合、より大規模で迅速な利下げという形で、積極的な政策措置を講じる用意がある」との考えも示した。

マン氏はまた、英国の賃金上昇が、中銀の労働市場の需給に関するモデルで容易に説明できる以上のペースで進んでおり、今年末の賃金上昇率の見通しである3.5─4.0%は、インフレ目標2%への回帰には高すぎると指摘。

金利が上がればインフレはより早く目標に戻るだろうが、成長見通しの弱さや、利上げ後にすぐに利下げを余儀なくされる事態を避けたいとの考えから、金融政策の引き締めは正しい選択ではないとし、「持続的なインフレと非常に弱い国内総生産(GDP)成長とのトレードオフは依然として存在する」との見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

クックFRB理事の後任候補、すでに選定中=トランプ

ビジネス

米8月CB消費者信頼感指数97.4に低下、雇用・所

ビジネス

アップル、9月9日に秋のイベント 超薄型iPhon

ワールド

クックFRB理事、トランプ氏による解任巡り提訴へ 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密着させ...」 女性客が投稿した写真に批判殺到
  • 4
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    「美しく、恐ろしい...」アメリカを襲った大型ハリケ…
  • 7
    「ありがとう」は、なぜ便利な日本語なのか?...「言…
  • 8
    【写真特集】「世界最大の湖」カスピ海が縮んでいく…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    アメリカの農地に「中国のソーラーパネルは要らない…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 7
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中