エヌビディア株、決算発表後に6%変動の見込み=オプション市場

オプション市場のデータによると、トレーダーは27日の取引終了後に予定されている米半導体大手エヌビディアの第2・四半期決算発表後、同社の時価総額が約2600億ドル変動すると見込んでいる。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
Laura Matthews
[ニューヨーク 26日 ロイター] - オプション市場のデータによると、トレーダーは27日の取引終了後に予定されている米半導体大手エヌビディアの第2・四半期決算発表後、同社の時価総額が約2600億ドル変動すると見込んでいる。
データによると、市場はエヌビディアの株価が決算発表後に上下いずれかの方向に約6%変動する可能性を織り込んでいる。
これは、長期的な平均変動率である7%を下回っており、同社が成熟するにつれて、投資家が予想を立てやすくなっている可能性がある。
マーケットメーカー、サスケハナのデリバティブ戦略共同責任者、クリス・マーフィー氏は「エヌビディア株自体の動きよりも、エヌビディアから波及する影響の方が興味深いかもしれない」と指摘。
「高騰していた投機的なAI(人工知能)関連銘柄の多くは大幅に値下がりしているが、エヌビディアは基本的には過去最高値付近まで値を戻している」と述べた。
エヌビディアの決算が予想を上回れば「相対的に大きな打撃を受けていた、投機的なAI関連銘柄の一部を下支えすることになる」という。
ORATSのデータによると、過去12四半期のエヌビディアの決算発表後の予想株価変動率は平均7.7%。実際の株価変動率は約7.6%だった。
市場関係者は、エヌビディアの時価総額4兆ドルが正当かどうかを判断するため、同社の決算に注目している。また、米政府と最近合意した収益分配契約が業績見通しに及ぼす影響も注視されるとみられる。
エヌビディア株は今年約34%上昇。25日には1.02%高の179.81ドルで取引を終えた。S&P500種指数の年初来上昇率は9.5%。
ORATSの創業者マット・アンバーソン氏は「驚くべき上昇だ。エヌビディアにとってまさにゴルディロックスな時期だ」と語った。