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国際取引所連合、「トークン化株式」取り締まりを規制当局に要請

2025年08月25日(月)19時49分

証券取引所の国際団体「国際取引所連合(WFE)」は「トークン化された株式」を取り締まるよう証券規制当局に求めた。コインベースのロゴ(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

Elizabeth Howcroft

[25日 ロイター] - 証券取引所の国際団体「国際取引所連合(WFE)」は「トークン化された株式」を取り締まるよう証券規制当局に求めた。ブロックチェーン(分散型台帳)ベースのトークンは投資家に新たなリスクをもたらし、市場の健全性を損なう恐れがあるとしている。

トークン化株式は企業の株式を表すためにつくられたブロックチェーンベースのトークン。このトークンは証券の所有権を表すが、投資家は原資産企業の株主にはならない。

暗号資産取引所のコインベースや仲介業者のロビンフッドなどは証券投資業界を揺るがしかねないこの新興セクターへの参入を進めている。

推進派はトークン化株式が取引コストを削減し、決済を迅速化し、24時間取引を可能にすると訴えている。

WFEは22日に米証券取引委員会(SEC)など3つの規制機関に送った書簡の中で、トークンが同じ権利や取引保護を提供することなく、株式を「模倣」していることを懸念していると指摘。「われわれはいわゆるトークン化された米国株を提供する、あるいは提供しようとする仲介業者や暗号取引プラットフォームの多さに警鐘を鳴らしている」とし、「これらの商品は株式トークン、つまり株式と同等のものとして販売されているが、実際はそうではない」と記した。

当該トークンが失敗した場合、株式の発行者(株式を模倣された企業)は風評被害を受ける可能性があるとも述べている。

ロイター
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