スイスの優良企業トップ、昨年の平均報酬は欧州最高水準

スイス優良企業の最高経営責任者（ＣＥＯ）は２０２４年の平均報酬が前年比７．４％増の８３０万スイスフラン（１０００万ドル）となり、米英には及ばないものの欧州大陸で最高水準となったことが、議決権行使助言会社エートスが２１日に発表した調査で明らかになった。写真は２０２１年１１月、バーゼルで撮影（２０２５年　ロイター/Arnd Wiegmann）

[チューリヒ ２１日 ロイター] - スイス優良企業の最高経営責任者（ＣＥＯ）は２０２４年の平均報酬が前年比７．４％増の８３０万スイスフラン（１０００万ドル）となり、米英には及ばないものの欧州大陸で最高水準となったことが、議決権行使助言会社エートスが２１日に発表した調査で明らかになった。

上場最大手企業トップの昨年の報酬の中央値は、米国が１９００万フラン（２４００万ドル）、英国が７３０万フラン、スイスが７１０万フランだった。

スイス証券取引所に上場する大手２０社のＣＥＯの平均報酬は大手投資ファンド、パートナーズ・グループの高い伸びにけん引される形で増加し、過去２年間で伸びが加速した。

報酬額首位は製薬大手ガルデルマのフレミング・オルンスコフ氏の１９００万フラン。以下、金融大手ＵＢＳのセルジオ・エルモッティ氏、パートナーズ・グループのデービッド・レイトン氏、製薬大手ノバルティスのバサント・ナラシムハン氏の順位となっている。

経営者報酬はスイスで長年論争の的となっており、議会で銀行幹部の報酬抑制に向けた素案作りが進んでいる。