エーザイとバイオジェンのアルツハイマー病薬、4年後も効果継続=研究

7月30日、エーザイ と米バイオジェン が開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」は、治療開始から4年後も病気の進行を遅らせており、安全上の新たな問題は確認されなかった。写真はレカネマブ。提供写真(2025年 ロイター)
Deena Beasley
[30日 ロイター] - エーザイ と米バイオジェン が開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」は、治療開始から4年後も病気の進行を遅らせており、安全上の新たな問題は確認されなかった。カナダのトロントで開催されたアルツハイマー病協会国際会議(AAIC)で30日に発表されたデータで明らかになった。
アルツハイマー病の最も早期に治療を開始した患者で、最も高い効果が観察された。
レカネマブは早期患者を対象とした主要な臨床試験で、18カ月後にプラセボ(偽薬)群と比較して認知機能の低下を27%遅らせる効果を示し、2023年に米国で承認された。
エーザイとバイオジェンはこの試験に参加した患者の約95%について観察を続けている。最新結果によると、4年後、レカネマブは治療を受けなかった類似の患者と比較して、認知機能の低下を34%遅らせた。
4年間にわたり、新たな安全性上の問題は報告されなかった。脳浮腫や脳出血の副作用は主に治療開始後6カ月以内に発生した。早期段階で治療を開始した患者の50%以上が、レカネマブを4年投与した後も、臨床スコアの改善が続いた。
レカネマブは現在、静脈内への点滴で投与するが、米規制当局は皮下注射で投与できる製剤の審査を進めている。