ニュース速報
ビジネス

完全失業率6月は2.5%で横ばい 有効求人倍率1.22倍、3年4カ月ぶり低水準

2025年08月01日(金)09時39分

 8月1日、総務省が発表した6月の完全失業率(季節調整値)は2.5%で、前月から横ばいだった。写真は2022年11月、都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Kentaro Sugiyama

[東京 1日 ロイター] - 政府が1日発表した6月の雇用関連指標は、完全失業率が季節調整値で2.5%と、前月から横ばいとなった。4カ月連続で同水準。全体的に人手不足感が強い中、低位で安定している。有効求人倍率は1.22倍で、前月から0.02ポイント低下。2022年2月(1.21倍)以来の低水準だった。

ロイターの事前予測調査で完全失業率は2.5%、有効求人倍率は1.25倍が見込まれていた。

総務省によると、6月の就業者数は季節調整値で6832万人と、前月に比べて5万人減少。完全失業者数(同)は172万人で、前月と変わらず。

原数値の就業者数は6873万人で、比較可能な1953年1月以降で過去最多。女性の就業者が増えている。総務省の担当者は「雇用情勢は引き続き悪くない」と語った。

<有効求人数、小売業など減少>

有効求人倍率は2カ月連続で低下、3年4カ月ぶりの低水準となったが、厚生労働省の担当者は「引き続き1倍は上回っており、急速な悪化の兆候はみられていない」としている。

有効求人数(季節調整値)は前月に比べて1.2%減少。小売業などから物価高騰で来客数が減少しているとの指摘や、セルフレジによる省人化で求人を減らしているとの声が聞かれた。製造業では原材料価格の上昇や米関税を巡る先行き不透明感で求人を控える動きが出た。

一方、有効求職者数(同)は0.4%増加。物価高の中、中高年層で生活費を補うことを目的にした求職がみられるという。

大和証券のエコノミスト、鈴木雄大郎氏は「人手不足ではあるものの、人件費を含む各種コスト増が中小企業の収益を圧迫し、採用を積極化できていない」と指摘。雇用が一段と拡大していく状況ではないとの見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米7月雇用7.3万人増、予想以上に伸び鈍化 過去2

ワールド

ロシア、北朝鮮にドローン技術移転 製造も支援=ウク

ビジネス

米6月建設支出、前月比0.4%減 一戸建て住宅への

ビジネス

米シェブロン、4─6月期利益が予想上回る 生産量増
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 5
    【クイズ】2010~20年にかけて、キリスト教徒が「多…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    これはセクハラか、メンタルヘルス問題か?...米ヒー…
  • 8
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 9
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 10
    ニューヨークで「レジオネラ症」の感染が拡大...症状…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 3
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経験豊富なガイドの対応を捉えた映像が話題
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 8
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 9
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 10
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 5
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中