パナマ運河港湾、官民パートナーシップが引き継ぐ可能性＝大統領

　７月３１日、パナマのムリノ大統領（写真中央）はパナマ運河の重要港湾の運営について、香港企業ＣＫハチソン（長江和記実業）との契約が裁判所によって無効とされた場合、官民パートナーシップが引き継ぐ可能性があると述べた。写真は７月、ブエノスアイレスで撮影（２０２５年　ロイター/Alessia Maccioni）

[パナマ市 ３１日 ロイター] - パナマのムリノ大統領は３１日、パナマ運河の重要港湾の運営について、香港企業ＣＫハチソン（長江和記実業）との契約が裁判所によって無効とされた場合、官民パートナーシップが引き継ぐ可能性があると述べた。

ＣＫハチソンはパナマ運河の両端に位置するバルボア港とクリストバル港を運営するパナマ・ポーツ・カンパニーの株式９０％を保有している。

これら港湾の運営権は、トランプ米大統領が今年、パナマ海運業界に対する中国の影響力を理由に取り戻すと表明して以来、論争の中心となっている。

パナマの会計検査院は今週、両港湾の運営を巡る契約が検査院の許可を含む必要な法的手続きを踏んでおらず違憲だとし、無効にすることを求めて、最高裁判所に訴訟を起こした。

ムリノ氏は記者会見で、「パナマ・ポーツの契約は修正の有無にかかわらず、現時点で継続されるとは考えていない」と述べ、訴訟については「判決を待つ」とした。

ＣＫハチソンはこれらの港湾を含む世界の港湾の運営権を、米資産運用会社ブラックロックが率いるコンソーシアム（企業連合）に売却する計画だが、パナマで直面している法的課題がこの計画をさらに複雑にしている。