ニュース速報
ビジネス

米EU合意、良い取引でないと仏ロレアルCEO 高コスト警告

2025年07月30日(水)12時31分

 7月29日、 フランス化粧品大手ロレアルのニコラ・イエロニムス最高経営責任者(CEO)は、欧州連合(EU)が米国と合意した関税枠組みは高コストをもたらすと警告し、同社製品への関税免除を求める方針を示した。写真はロゴ、クリシーの本社で4月撮影(2025年 ロイター/Stephanie Lecocq)

Dominique Patton

[パリ 29日 ロイター] - フランス化粧品大手ロレアルのニコラ・イエロニムス最高経営責任者(CEO)は29日、欧州連合(EU)が米国と合意した関税枠組みは高コストをもたらすと警告し、同社製品への関税免除を求める方針を示した。この日発表した4─6月期決算は、米国市場での化粧品やヘアケア用品の需要が改善していることが示された。

イエロニムス氏はロイターに対し、米国が化粧品を含むEUからの大半の輸入品に15%の関税を課すとする27日の合意について「良い取引だとは思わない」と指摘。「ロレアルが恩恵を受けられるような抜け穴があるかどうかを調べるため、欧州の全ての首脳や貿易交渉担当者に書簡を送る。合意が最終的には高コストをもたらすからだ」と述べた。

ロレアルの米国売上高は、3割が米国外からの輸入製品が占める。イエロニムス氏は、この先値上げや米国内での生産増に踏み切る可能性もあるが、決定を下す前に、トランプ米政権と貿易相手国の交渉が完了するのを待つと明らかにした。

4─6月期の米国売上高は、前年同期比で増加した。イエロニムス氏は、「不透明感がわずかに和らいだ」ことと、新たな化粧品やヘアケア用品の発売が寄与したと説明した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、FRBが金利据え置き

ビジネス

FRB、5会合連続で金利据え置き トランプ氏任命の

ビジネス

情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨

ワールド

銅に50%関税、トランプ氏が署名 8月1日発効
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い」国はどこ?
  • 4
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 5
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 6
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 9
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 10
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 9
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 10
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中