ニュース速報
ビジネス

米シティ、日本で投資銀行部門の人員を最大15%増員へ=幹部

2025年07月16日(水)15時30分

 7月16日、米銀大手シティグループは、アジア太平洋地域での成長拡大に向けた戦略の一環として、今後1年間で日本の投資銀行部門の人員を10─15%増員し、オーストラリアでも新規採用を行う計画だ。トロントで2017年10月撮影(2025年 ロイター/Chris Helgren)

Selena Li

[香港 16日 ロイター] - 米銀大手シティグループは、アジア太平洋地域での成長拡大に向けた戦略の一環として、今後1年間で日本の投資銀行部門の人員を10─15%増員し、オーストラリアでも新規採用を行う計画だ。同行のアジア太平洋投資銀行部門責任者、ヤン・メッツガー氏がロイターに語った。

調査会社ディールロジックのデータによると、日本におけるクロスボーダーM&A(合併・買収)への関心の高まりにより、シティの日本での投資銀行業務手数料は7月10日時点で9200万ドルと、前年同期比140%増加している。

メッツガー氏は「われわれは非常に有意義な方法で地域の投資銀行チームを雇用し、強化している。驚異的な成長を遂げている市場に参入し、市場よりも速いスピードで成長するつもりだ」と語った。

シティは各市場の具体的な人員数については明らかにしていない。

メッツガー氏は、特に日本の投資銀行業務はコーポレートガバナンスの変化、企業に市場価値向上を促す規制、先端ハードウエア技術の豊富な供給により、「有意義に成長する」と述べた。

シティは日本製鉄による149億ドルでのUSスチール買収で日鉄のアドバイザーを務めた。

メッツガー氏は「日鉄の買収をきっかけに、地政学的に複雑な案件を抱える日本やその他の国々のクライアントからの電話が鳴り止まない状況だ」と述べた。

トランプ米大統領が高関税を発表した直後、米国や一部の市場ではディールメーキングが停滞したが、メッツガー氏は、不確実性の高まりがサプライチェーン案件を増加させているとみている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ政権、州に有権者データと投票機器へのアクセ

ビジネス

財政政策が日本国債格付けのリスク、参院選後の緩和懸

ワールド

インドネシア中銀、0.25%利下げ 米との関税合意

ビジネス

アングル:円安への備え進むオプション市場、円買い介
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏にも送電開始「驚きの発電法」とは?
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 5
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 6
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 7
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 8
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 9
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 10
    「死ぬほど怖かった...」高齢母の「大きな叫び声」を…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 6
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 7
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 10
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 8
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 9
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中