米GM、ガソリンエンジン搭載ピックアップとSUV増産へ

7月15日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、高級SUV(スポーツタイプ多目的車)「キャデラック・エスカレード」の生産を中西部ミシガン州オリオンタウンシップ組立工場に移管するとともに、同工場でガソリンエンジンのピックアップトラック「シボレー・シルベラード」と「GMCシエラ」の生産能力を拡大すると発表した。デトロイトで2021年3月撮影(2025年 ロイター/Rebecca Cook)
Nora Eckert David Shepardson
[デトロイト 15日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は15日、高級SUV(スポーツタイプ多目的車)「キャデラック・エスカレード」の生産を中西部ミシガン州オリオンタウンシップ組立工場に移管するとともに、同工場でガソリンエンジンのピックアップトラック「シボレー・シルベラード」と「GMCシエラ」の生産能力を拡大すると発表した。
ピックアップトラックとSUVのガソリン車はGMの最大の収益源の1つとなっている。
生産開始は2027年初めの予定。同拠点ではこれまで来年から電動ピックアップトラックの生産を始めることになっていた。
生産の移管は6月に発表したミシガン州、中西部カンザス州、南部テネシー州の3施設に向けた40億ドルの投資計画の一環で、ガソリンエンジンのトラックとSUVの増産を目的としている。
GMと国内同業他社の多くは、電気自動車(EV)の需要が想定より弱いため、EV生産目標を一部後退させている。シエラやエスカレードのような車両への投資を継続することは、2035年までにガソリンエンジンの乗用車とトラックの生産を終了する計画に疑問を投げかける。
エスカレードは現在、南部テキサス州アーリントン工場で他の大型SUVと共に生産されている。GM広報担当は、同工場での生産はミシガン州への生産移管後もこれまで通りの見通しだと述べた。
シルベラードとシエラは現在、中西部インディアナ州フォートウェイン工場で生産されており、これに加えてオリオンタウンシップ工場でも生産する。