グーグル、水力発電の電力購入契約 30億ドル

7月15日、米アルファベット傘下のグーグルは、水力発電による電力を購入する契約をカナダの資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントと結んだと発表した。写真はカリフォルニア州マウンテンビューのグーグル研究施設で5月撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)
Laila Kearney
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米アルファベット傘下のグーグルは15日、水力発電による電力を購入する契約をカナダの資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントと結んだと発表した。契約額は30億ドルで、この種の契約としては世界最規模という。
米東部ペンシルベニア州の2カ所の水力発電所で発電される電力3ギガワット相当の電力を購入する。期間は20年。
IT大手は人工知能(AI)やクラウドコンピューティングに必要となるデータセンターを拡充しているが、データセンターが大量消費する電力の確保が課題となっている。
グーグルのデータセンターエネルギー部門の責任者、アマンダ・ピーターソン・コリオ氏は「今回のブルックフィールドとの提携は、私たちが事業を手がける(地域送電網はPJMインターコネクションが運用している米東海岸の)PJM地域で、クリーンエネルギーの供給を確保する上で重要な前進となる」とのコメントを出した。グーグルは、契約を米東海岸中部と中西部の地域にも拡大する予定だと説明した。
ニュースサイト、セマフォーは15日、グーグルが今後2年間に計250億ドルを投じてペンシルベニア州と近隣州でデータセンターを整備する計画だと伝えた。
グーグルは昨年、二酸化炭素(CO2)を排出しない地熱発電や、次世代原子力発電などの電力購入契約を結んだ。同社はPJMと協力し、AIを活用することで新たな電力供給と送電網の接続を迅速化している。