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米貿易赤字、5月は18.7%増の715億ドル 輸出不振で大幅拡大

2025年07月04日(金)01時57分

米商務省が3日発表した5月の貿易赤字は、前月比18.7%増の715億ドルだった。ロサンゼルス港で5月撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)

[ワシントン 3日 ロイター] - 米商務省が3日発表した5月の貿易赤字は、前月比18.7%増の715億ドルだった。輸出減により大幅に拡大したものの、輸入の減少は貿易が依然として第2・四半期の景気回復をけん引する可能性を示唆している。

ロイターがまとめた市場予想は710億ドルの赤字だった。

4月の貿易赤字は前回発表の616億ドルから603億ドルに修正された。

トランプ大統領の包括的な関税政策を背景に、企業や家計は輸入や商品購入を前倒ししており、これが経済状況の混乱を招いている。エコノミストらは、関税政策に関連して生じる経済データの歪みが解消されるまで時間がかかる可能性が高いとの見方を示している。

5月のモノの貿易赤字は13.0%増の975億ドルとなった。輸入は0.1%減少の3505億ドル。モノの輸入も0.1%減の2777億ドルとなった。

消費財の輸入は40億ドル減少。繊維アパレルや家庭用品、玩具、ゲーム、スポーツ用品の減少が響いた。一方、医薬品は増加した。

自動車・部品・エンジンの輸入は34億ドル増加。資本財はコンピューターの輸入増を背景に3億ドル増加した。一方、コンピューター関連製品は28億ドル減少した。

サービスの輸入は、運輸・旅行サービスの減少により1億ドル減の728億ドルとなり、その他のビジネスサービスや保守・修理サービスの増加を相殺した。

輸出は4.0%減の2790億ドルとなった。モノの輸出は5.9%減の1802億ドル。非貨幣用の金、天然ガス、金属製品などの工業用資材および原材料が100億ドル減少したことが主因。

資本財の輸出は、半導体、民間航空機エンジン、通信機器の出荷減により19億ドル減少した。一方、コンピューター関連製品の輸出は増加。消費財の輸出は、医薬品のけん引により15億ドル増加した。

サービスの輸出は旅行・運輸サービスの落ち込みにより、2億ドル減の988億ドルとなった。一方、知的財産権使用料の輸出は、その他のビジネスサービスと同様に増加した。

ロイター
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