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米国株式市場=S&P・ナスダック最高値更新、貿易交渉や利下げ観測が追い風に

2025年06月28日(土)05時58分

米国株式市場はS&P総合500種とハイテク銘柄中心のナスダック総合が終値で過去最高値を更新した。2019年9月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とハイテク銘柄中心のナスダック総合が終値で過去最高値を更新した。貿易協定への期待が投資家のリスク選好度を高めたほか、この日発表されたインフレ指標を受け連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が高まったことが背景。

トランプ大統領が、米国のハイテク企業を標的としたカナダの新関税を巡り、カナダとの貿易協議を突然打ち切ったことを受け、株価は一時、上昇幅を縮小した。それでも、主要株価3指数は軒並み週間で上昇した。

ホライゾン・インベストメント・サービシズ(インディアナ州ハモンド)の最高経営責任者(CEO)、チャック・カールソン氏は「この市場は非常に底堅い」と言及。「投資家は市場の上昇トレンドに追随して、ブレイクアウトを狙っている」と述べた。

米商務省が発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇し、前月の2.2%から小幅加速した。一方、個人消費支出は前月比0.1%減で、エコノミスト予想の0.1%増に反しマイナスに転じた。

CMEのフェドウオッチによると、金融市場はFRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で今年最初の利下げを実施する確率は76%との見方を織り込む。7月に利下げが実施される確率は19%。

トランプ大統領は27日、相互関税上乗せ分の猶予期限となっている7月9日について、確定した期限ではないとの考えを示し、これよりも早くなることも遅くなることもあると発言。ベセント財務長官はこれに先立ち、関税を巡る各国・地域との貿易交渉について、9月1日のレーバーデーまでに合意できるとの見通しを示していた。

S&P主要11セクターでは、一般消費財の上昇率が最も大きかった。一方、エネルギーは低迷した。

個別銘柄では、エヌビディアは1.8%上昇。25日に株価は過去最高値を記録しており、時価総額は4兆ドルに迫る勢いにある。

スポーツ用品大手ナイキは15.2%高。第1・四半期(6─8月)の売上高見通しが予想より小幅な落ち込みにとどまったことを受けた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.29対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は220億7000万株。直近20営業日の平均は182億7000万株。

  終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 43819 +432. +1.00 43505 43966 43505.

.27 43 .60 .37 60

前営業日終値 43386  

.84

ナスダック総合 20273 +105. +0.52 20217 20311 20095.

.46 55 .26 .51 05

前営業日終値 20167  

.91

S&P総合500種 6173. +32.0 +0.52 6150. 6187. 6132.3

07 5 70 68 5

前営業日終値 6141.  

02

ダウ輸送株20種 15494 +163. +1.06

.54 22

ダウ公共株15種 1047. +5.18 +0.50

50

フィラデルフィア半導 5544. +3.53 +0.06

体 99

VIX指数 16.32 -0.27 -1.63

S&P一般消費財 1769. +31.3 +1.81

09 7

S&P素材 555.5 +0.12 +0.02

3

S&P工業 1242. +12.4 +1.01

86 2

S&P主要消費財 893.0 +5.50 +0.62

7

S&P金融 864.5 +2.80 +0.33

1

S&P不動産 258.6 +1.12 +0.44

3

S&Pエネルギー 653.0 -3.29 -0.50

0

S&Pヘルスケア 1562. -2.66 -0.17

71

S&P通信サービス 376.6 +5.73 +1.55

5

S&P情報技術 4916. +5.05 +0.10

56

S&P公益事業 413.1 +1.06 +0.26

6

NYSE出来高 30.37

億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 40625 + 445 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 40545 + 365 大阪比  

ロイター
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