米5月耐久財受注16.4%増、航空機受注急増が押し上げ

米商務省が26日発表した5月の耐久財受注は、商業用航空機の受注急増を背景に前月比16.4%増と大幅に増加した。2024年6月、ワシントン州レントンのボーイング工場で撮影(2025年 ロイター/Jennifer Buchanan/Pool via REUTERS)
Lucia Mutikani
[ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した5月の耐久財受注は、商業用航空機の受注急増を背景に前月比16.4%増と大幅に増加した。ただ、輸入関税による経済の不透明感が企業の設備投資を引き続き抑制している。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は8.5%増。4月分は6.3%減から6.6%減に下方改定された。
中でも輸送機器の受注は48.3%増と大幅に伸び、特に商業用航空機の受注が230.8%増と急増した。米航空機大手ボーイングのウェブサイトによると、5月の航空機受注は303件で、うち150件はトランプ大統領のカタール訪問中にカタール航空から受注したものだった。4月の受注はわずか8件だった。
一方、輸送機器を除いた受注は伸び悩んだ。エコノミストらは、トランプ政権の二転三転する通商政策が企業の意思決定を難しくし、既存の関税がコスト増を招いていると指摘する。
民間設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注は1.7%増。エコノミスト予想は0.1%の小幅増だった。
4月分は1.5%減から1.4%減に上方改定された。
コア資本財の出荷は0.5%増で、前月の横ばいから改善した。非国防資本財の受注は49.4%増と、4月の19.1%減から大きく回復したが、出荷は横ばいだった。