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午後3時のドルは144円半ばで横ばい、米中協議に期待と警戒

2025年06月10日(火)15時40分

 6月10日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの144円半ばで取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Atsuko Aoyama

[東京 10日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの144円半ばで取引されている。米中交渉の進展期待や株高、日銀の植田和男総裁の発言などから午前中に一時145円前半へ上昇したものの、午後は一転してドル売り円買いが強まり、午前の上昇分を帳消しにした。米中協議を巡っては、期待感とともに警戒感もくすぶっている。

朝方は144円半ばで売買が交錯していたドルは、仲値公示後にドル買いが強まり、一時145.29円まで上昇して5月29日以来の高値を付けた。米中交渉の進展期待に株高も重なった上、日銀の植田和男総裁の国会での発言が利上げに慎重と捉えられたこともあって円売りも進み、ストップロスを巻き込んだとの見方が聞かれた。

ドルは小緩んだあと、午後に入ってからも145円付近でもみ合いとなっていたが、午後2時過ぎに再び下げ足を速めた。

米中協議はロンドンの現地時間10日午前10時(日本時間午後6時)に再開する見通し。トランプ米大統領は9日、同日から行っていた米中の閣僚級協議について、良好な報告を受けていると述べていた。

米中交渉が進展すれば一気に相場を押し上げるとの期待が下支えする一方でドルの145円台は上値が重く、6月末の期末に向けたリバランスや配当絡みのフローなど「売りフローがたまっている可能性はある」(国内銀行の為替セールス担当者)との見方が聞かれた。

みなと銀行資金証券部ストラテジストの苅谷将吾氏は、膠着相場で上方向も試しづらい中、米中協議の結果を警戒した持ち高調整の動きが出ている可能性があるとの見方を示した。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 144.55/144.57 1.1404/1.1406 164.86/164.87

午前9時現在 144.56/144.57 1.1425/1.1428 165.18/165.19

NY午後5時 144.58/144.63 1.1420/1.1422 165.13/165.17

ロイター
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