ニュース速報
ビジネス

物価目標に向け進展、関税で見通しに懸念=ジェファーソンFRB副議長

2025年05月14日(水)23時47分

米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は14日、最近のインフレ指標はFRBが掲げる2%目標に向けて継続的に進展しているとの認識を示した。2023年6月撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)

Howard Schneider

[14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は14日、最近のインフレ指標はFRBが掲げる2%目標に向けて継続的に進展しているとの認識を示した。同時に、米政権の関税措置が物価を押し上げる可能性があり、見通しは不透明との見方も示した。

ジェファーソン氏はニューヨーク連銀のイベントで4月の消費者物価指数(CPI)の伸びはアナリスト予想を下回ったものの、「インフレの今後の軌道を巡っては不確実性が大きい」と指摘。「これまでに発表された関税率の引き上げが継続されれば、ディスインフレ進展が妨げられ、少なくとも一時的にインフレが上昇する可能性が高い」と述べた。

ジェファーソン氏は5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを支持。足元の4.25─4.5%の「適度に引き締めた」水準は「今後起こり得る展開に十分対応できる」との考えを示した。

そのほか、労働市場は依然として「堅調」との認識を示し、年初来3カ月間の米経済生産が小幅に縮小したのは経済減速の度合いを誇張した輸入データの歪みによるもので、実際の経済状況を正確に反映したものではないとの見方を示した。

また、企業や家計の心理は悪化しており、「ハードデータにおける経済活動鈍化の兆候を注視している」と説明。今年の経済成長は減速するものの、プラス成長は維持するとの見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

エアバス、配当性向の上限引き上げ 業績見通し確認

ワールド

モディ首相、トランプ氏と電話会談 印パ停戦の米仲介

ビジネス

日経平均は3日続伸、主力株高い 先物主導との見方も

ワールド

イスラエル・イラン紛争6日目に、トランプ氏「無条件
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越しに見た「守り神」の正体
  • 3
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火...世界遺産の火山がもたらした被害は?
  • 4
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 5
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 6
    【クイズ】「熱中症」は英語で何という?
  • 7
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 8
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 9
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 10
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 6
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 7
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中