ニュース速報
ビジネス

米財政黒字、4月は23%増の2580億ドル 関税収入急増

2025年05月13日(火)08時50分

米財務省が12日発表した4月の財政収支黒字は、前年同月比23%(約490億ドル)増の2580億ドルとなった。2023年1月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

Ann Saphir

[12日 ロイター] - 米財務省が12日発表した4月の財政収支黒字は、前年同月比23%(約490億ドル)増の2580億ドルとなった。好調な税収と、関税徴収額の急増が要因。

関税の純収入は160億ドルと、前年比で約90億ドル増加。2年前に記録した過去最高の96億ドルを大きく上回った。トランプ米大統領は4月、中国からの輸入品に対する関税率を145%に引き上げたほか、全ての国・地域に相互関税措置の一律10%の基本税率を課した。

この結果、米国の4月の関税徴収額は1日あたり5億ドル超となった。トランプ氏は、徴収額は1日あたり約20億ドルだと主張している。

2025会計年度(24年10月─25年9月)の4月までの累計では、関税の純収入額は630億ドルと、前年同期の480億ドルから増加。ただこの収入額は、米中が12日、両国の貿易問題を巡る閣僚級協議で、相互に発動した関税率の115%ポイント引き下げで合意したことを受け、減少する可能性が高い。

25会計年度の4月までの累計では、赤字は前年同期比23%(1940億ドル)増の1兆0490億ドル。歳入は3兆1100億ドル、歳出は4兆1590億ドルと、同時期としては過去最高を記録した。

財務省当局者によると、24年度の給付金支払いのカレンダー調整と、カリフォルニア州で繰り延べられていた850億ドルの税収を考慮すると、赤字は4%増加していたという。

調整前の同会計年度累計の歳入は5%増加。源泉徴収税が6%増の2兆1450億ドルとなったことが背景。

調整前の同会計年度累計の歳出は9%増。高齢者向け公的医療保険「メディケア」(16%増の6580億ドル)や、低所得層向けの公的医療保険「メディケイド」(6%増の3780億ドル)への支出増が寄与した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アマゾン、個人宅配でフェデックスと提携 一部大型貨

ワールド

新たな攻撃あれば「テロリストの隠れ家」標的に、印首

ワールド

中国産レアアースの対米輸出規制、完全撤廃の可能性低

ワールド

アラムコCEO、今年の石油需要は堅調持続 米中貿易
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映った「殺気」
  • 3
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 4
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 5
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 8
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 9
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 10
    ハーネスがお尻に...ジップラインで思い出を残そうと…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 7
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 10
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中