JPモルガン、中国GDP予想を上方修正 対米関税引き下げ合意で

米金融大手JPモルガン・チェースは12日、中国の経済成長見通しを引き上げた。2018年9月、北京で撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)
[ロンドン 12日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースは12日、中国の経済成長見通しを引き上げた。米国との大幅な関税率引き下げで合意したことを受けた。
同行のアナリストらは報告書で「関税引き下げの規模は予想を上回るものだった」と指摘。とりわけ米国が相互関税率について上乗せ部分の24%を90日間停止し、基本税率の10%としたことは「驚くほどポジティブ」との認識を示した。
同行は関税率が年内維持される限り、中国の通年の国内総生産(GDP)成長率は4.8%と、従来予想の4.1%から加速すると予想。「(中国)政府が今年後半に追加の財政刺激策を実施するとはもはや予想していない」との見方を示した。
米国と中国は12日、両国の貿易問題を巡る閣僚級協議で、相互に発動した関税率を115%ポイント引き下げることで合意したと発表。上乗せ分の90日間の停止、経済・貿易関係に関する協議メカニズムの構築も打ち出した。