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英中銀政策委員、物価高警戒 「高い上昇圧力」と指摘

2025年05月13日(火)01時43分

イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は12日 、賃金とインフレ指標は正しい方向に進んでいるものの、物価上昇圧力は依然として高すぎると指摘した上で「私がより懸念しているのは、中期的なインフレ期待も上昇し始めた点だ」と述べた。2023年1月、英ロンドンの金融街で撮影(2025年 ロイター/Henry Nicholls)

[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は12日 、賃金とインフレ指標は正しい方向に進んでいるものの、物価上昇圧力は依然として高すぎると指摘した上で「私がより懸念しているのは、中期的なインフレ期待も上昇し始めた点だ」と述べた。

グリーン氏は先週、英中銀の金融政策委員会(MPC)が0.25%ポイントの利下げを決定した際、賛成票を投じていた。グリーン氏はこれまで、英国のインフレリスクを最も懸念するMPC委員の一人とされており、キングス・ビジネス・スクールで開かれたパネル討論に登壇した際「金利を据え置くか、0.25%ポイント引き下げるか、非常に迷った」と振り返った。 英中銀のロンバルデリ副総裁も12日、これに先立ちMPCにおける自身の判断に関して同様の発言をしていた。

グリーン氏は、トランプ米大統領による関税の大幅引き上げに端を発した貿易摩擦の激化が、最終的に利下げが必要だと判断する要因になったと述べた。12日に米中が高関税措置の一時停止で合意したことが発表されたが、自身の判断を変えるようなものではなかったと言及した。

グリーン氏は、英国の需要動向を左右しかねない米国と欧州連合(EU)間の貿易を巡る関税協議が見通せていないとも指摘した。

ロイター
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