ニュース速報
ビジネス

FRB利下げ期待後退、年内50bp予想に 米中関税引き下げ受け

2025年05月13日(火)00時02分

フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、米中の関税率引き下げを受け、連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が後退した。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)

Howard Schneider

[ワシントン 12日 ロイター] - フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、米中の関税率引き下げを受け、連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が後退した。利下げ再開は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)まで見送られ、年内の利下げ幅は計50ベーシスポイント(bp)にとどまると予想している。

CMEのフェドウオッチによると、市場はFRBの6月のFOMCで25bpの利下げを実施し、年内さらに2回の追加利下げに動くとの見方を織り込んでいたが、米中の発表を受け、この見通しは後退した。

関税率引き下げ発表後、ドルは上昇。他の経済要因が同じであれば、ドル高が物価上昇の抑制に寄与するとみられる。

シティのアナリストは、米国の中国に対する関税率の引き下げは、財(モノ)不足とインフレ高進のリスクを大幅に軽減すると指摘。「FRBは(利下げに対して)『忍耐強く』あることができる」と述べた。

米国と中国は12日、10─11日にジュネーブで行った閣僚級協議で、相互に発動した関税率を115%ポイント引き下げることで合意した。上乗せ分の90日間の停止、経済・貿易関係に関する協議メカニズムの構築も打ち出した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

難民認定の南ア白人59人が米到着、移民規制の中の優

ビジネス

NY外為市場=ドル急伸、米中合意で景気懸念が緩和

ワールド

トランプ氏、薬価引き下げへ大統領令署名 専門家は実

ビジネス

米財政黒字、4月は23%増の2580億ドル 関税収
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映った「殺気」
  • 3
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王子との微笑ましい瞬間が拡散
  • 4
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 5
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 8
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 9
    ロシア艦船用レーダーシステム「ザスロン」に、ウク…
  • 10
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 7
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 10
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中