ステランティス、米関税で業績予想取り下げ 設備投資見直しへ
欧米自動車大手ステランティスは30日、トランプ米大統領の関税措置の影響が不透明だとして、今年の業績予想を取り下げた。フランスの同社工場で2021年撮影(2025年 ロイター/Pascal Rossignol/File Photo)
Giulio Piovaccari Gilles Guillaume
[ミラノ 30日 ロイター] - 欧米自動車大手ステランティスは30日、トランプ米大統領の関税措置の影響が不透明だとして、今年の業績予想を取り下げた。設備投資計画を見直す方針も示した。
同業の米ゼネラル・モーターズ(GM)や独メルセデス・ベンツも、関税を巡る不透明感を理由に今週、業績予想を撤回している。
ステランティスは昨年、米国で販売した車両120万台のうち40%以上をメキシコやカナダなどから輸入している。4月は関税措置を受けて輸入を減らし、在庫を活用した。在庫水準は「十分」という。
5月から6月にかけて設備投資計画を見直し「利益率への影響を軽減するため、生産と雇用」を調整する方針を示した。
同社は2月、今年の調整後営業利益(AOI)マージンが1桁台半ばになると予想していた。売上高が拡大し、フリーキャッシュフローがプラスになるとの見通しも示していた。
業績不振で昨年12月に退任したカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)の後任は6月末までに発表する。
第1・四半期の純売上高は前年同期比14%減の358億ユーロ。出荷台数が減少したほか、製品構成や価格設定が不利に働いた。ロイターがまとめた市場予想は354億ユーロだった。
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