ニュース速報
ビジネス

インドネシア新政府系ファンド、ニッケルからAIまで200億ドル投資へ

2025年02月25日(火)14時31分

インドネシアのプラボウォ大統領(写真左)は24日、政府系投資ファンド「ダナンタラ・インドネシア」(正式名ダヤ・アナガタ・ヌサンタラ投資管理庁)を発足させた(2025年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)

Stefanno Sulaiman Ananda Teresia

[ジャカルタ 24日 ロイター] - インドネシアのプラボウォ大統領は24日、政府系投資ファンド「ダナンタラ・インドネシア」(正式名ダヤ・アナガタ・ヌサンタラ投資管理庁)を発足させた。第1弾投資として、ニッケルやボーキサイト、銅をそれぞれ製錬する事業や人工知能(AI)開発、石油精製、再生可能エネルギー、食品生産といった20以上のプロジェクトに計200億ドルを拠出すると表明した。

この日の発足式典で大統領は「ダナンタラ・インドネシアは、国有企業の最適化に向けた戦略的かつ効率的な解決策だ。国有企業の配当金を(インドネシアの)長期成長を下支えする産業に投資するだけでなく、国有企業をそれぞれの分野で世界を牽引する存在へと変革していく」と決意を表明した。

また大統領は「国民が所有するファンドなのだから、誰でもいつでも監査できる」と運営の透明性確保を確約した。

インドネシアは東南アジア最大の経済国。ダナンタラは総額9000億ドル相当以上の資産を管理するとみられる。大統領は国内総生産(GDP)成長率を現在の約5%から8%に引き上げる公約を掲げており、ダナンタラを成長加速エンジンの一角とする。

ダナンタラは、インドネシア投資庁に続く同国第2の政府系ファンドで、独立運営の組織形態を取る。最高経営責任者(CEO)はロサン・ルスラニ投資相が兼任する見通し。資金投入先はインドネシアの銀行最大手マンディリ銀行や国有のエネルギー企業プルタミナ、国営電力企業プルサハン・リストリク・ネガラ、国営通信企業テルコム・インドネシアなどが含まれる。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局

ワールド

ポーランドの2つの空港が一時閉鎖、ロシアのウクライ

ワールド

タイとカンボジアが停戦に合意=カンボジア国防省
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 9
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中