米セールスフォース、8─10月売上高が予想超え クラウド需要堅調
12月3日、米顧客管理ソフト大手セールスフォースが発表した第3・四半期(8―10月)の売上高は前年同期比8%増の94億4000万ドルで、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の93億5000万ドルを超えた。写真は、セールスフォースタワーにある同社ロゴ。2019年3月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
Zaheer Kachwala
[3日 ロイター] - 米顧客管理ソフト大手セールスフォースが3日発表した第3・四半期(8―10月)の売上高は前年同期比8%増の94億4000万ドルで、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の93億5000万ドルを超えた。
第3・四半期の調整後1株利益は2.41ドルと、アナリスト予想の2.44ドルに届かなかったが、株価は時間外取引で一時8%上昇した。
さまざまな企業が仕事の効率化や人工知能(AI)の統合、膨大なデータ処理に対応しようとしているため、引き続きセールスフォースが展開するクラウドベースの製品群向け支出が堅調に推移している。
特にセールスフォースが期待をかけているのが、人間の介在なしにAIが仕事を完了してくれる自律型AIエージェント「Agentforce」だ。
同社の経営幹部は3日、Agentforceに対する需要拡大に伴って11―1月期に1400人を新規採用する方針を明らかにした。
ただアナリストは、セールスフォースが売上高伸び率を1桁台から2桁台半ばに加速させるには、同社サービスが顧客間で相当普及しなければならないとみている。
イーマーケターのジェレミー・ゴールドマン氏は「セールスフォースの前年比8%という増収は着実なものだが、ハイテク業界の投資家が好感する猛烈な伸びには足りない。2桁台半ばの伸びが実現する最も現実的な時期は2027年度かそれ以降となる可能性がある」と述べた。
セールスフォースは25年度通期の売上高見通しについては、従来の377億―380億ドルというレンジの下限を378億ドルに引き上げた。
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