ニュース速報
ビジネス

北京と上海、住宅購入促進へ減税措置 低迷する不動産市場後押し

2024年11月19日(火)15時45分

 11月18日、中国・上海市は12月1日から不動産取引にかかる一部税金を引き下げると発表した。国営メディアが伝えた。2011年12月(2024年 ロイター/Carlos Barria)

Liangping Gao Joe Cash

[北京 19日 ロイター] - 中国の北京市と上海市は、住宅購入の促進に向けて減税措置を発表した。中国では不動産セクターの苦境が成長の足を引っ張り続けている。

中国の他の主要都市もこれに続くと予想されている。中国政府は13日、住宅や土地の取引に対する税優遇措置を発表した。

18日の発表によると、北京と上海の居住者は、購入から2年以上経過した不動産を売却する場合は増値税が免除される。譲渡税の課税基準も従来の90平方メートルから140平方メートル超に引き上げた。

中国は9月末にも住宅購入に関する制限を緩和。初回住宅購入者が組む住宅ローンの頭金の最低比率も15%に引き下げた。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト、シュー・ティアンチェン氏は「9月以降の政策転換は、需要を回復させ、住宅価格と株価を下支えする効果があった」と指摘する一方で、「しかし、中国経済の足場はまだしっかりしておらず、信頼感を回復させるためには、大胆かつ持続的な政策支援が必要」との見方を示した。

不動産コンサルタント会社JLLの主任エコノミスト、ブルース・パン氏は今回の決定について、住宅部門への信頼を回復し購買意欲を刺激することを目的とした全国的な政策の延長と指摘した。

「今後数週間でさらに多くの都市が同様の優遇措置を発表すると予想している」と語った。

しかし「微博(ウェイボ)」では否定的な反応が目立った。

「(不動産価格は)労働者が購入できる水準まで下がることはないだろう」「さらなる刺激策を講じても、不動産市場が短期的に回復するのは難しいだろう」といった投稿が見られた。

JLLのパン氏は、取引コストを下げるだけでは住宅市場に持続的な刺激を与えることは難しいとの見方を示した。

「不動産部門の成長エンジンを再燃させるには、政策当局者は経済成長と所得の伸びに関する住民の期待に応え、住宅価格についてより安定した見通しを提示する必要がある」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ベセント米財務長官、インドに対する追加関税撤廃の可

ワールド

米、嵐で16万戸超が停電・数千便が欠航 異常な低温

ワールド

市場の投機的、異常な動きには打つべき手を打っていく

ワールド

米ミネアポリスで連邦捜査官が市民射殺 移民取り締ま
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 6
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 7
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 10
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 8
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 9
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中