米GM傘下クルーズ、加州当局への事故説明の不備で150万ドル罰金も

米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下の無人タクシー事業を展開する企業が、10月に起きた事故について速やかに詳細な報告を行わなかったとして、カリフォルニア州当局が罰金や制裁措置を科す可能性があると明らかにした。写真はサンフランシスコで2017年11月撮影(2023年 ロイター/Elijah Nouvelage)
Hyunjoo Jin David Shepardson
[4日 ロイター] - カリフォルニア州で無人タクシーを運行していた米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下クルーズが、10月にサンフランシスコで起こした事故について速やかに詳細な報告を行わなかったとして、州当局は150万ドルの罰金や追加制裁措置を科す可能性があると明らかにした。
これとは別に、GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は4日、外部組織によるクルーズの安全性に関する調査が2024年第1・四半期まで続く見通しだと述べ、事故後のクルーズの規制当局や救急隊員とのやり取りについても調査していると明らかにした。
クルーズの無人タクシーは10月2日にサンフランシスコで、ひき逃げされて隣の車線に投げ出された歩行者を避けられず、再度ひいてしまう事故を起こした
この事故を巡り、クルーズは米国内の全ての無人タクシーの営業を停止し、安全審査を強化。カイル・ボグトCEOは辞任した。
こうした中でカリフォルニア州公共事業委員会(CPUC)は1日付の文書で、クルーズが事故の規模や重大性について説明を怠ることで同委の誤解を招いたなどとして、来年2月6日に開く公聴会に出席するよう命じた。
この文書によると、クルーズの政府関連担当幹部、ホセ・アルバラード氏が10月3日にCPUCに電話で衝突事故について伝えたが、クルーズの自動運転車が路肩に寄せようとしたために歩行者を時速11.27キロで6.1メートル引きずったという説明を怠ったという。
CPUCは規則違反について1日当たり最大で10万ドルの罰金を科し、追加制裁を発動する権限を有している。同じ文書でCPUCはクルーズが事故の全容を明らかにするまでに15日間を要したと指摘しており、最大150万ドルの罰金が科される可能性がある。