ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は続伸、バブル後高値更新 半導体関連株が指数けん引

2023年05月29日(月)12時24分

午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比409円53銭高の3万1325円84銭と続伸した。写真は東証、2020年10月撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 29日 ロイター] - 午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比409円53銭高の3万1325円84銭と続伸した。米債務上限引き上げに与野党が最終合意したことや、前週末の米ハイテク、半導体株高などが追い風となり、日経平均はバブル後高値を更新し、1990年7月以来の高水準となった。

日経平均は471円高と大幅続伸でスタート。その後も上げ幅を拡大し、一時約644円高の3万1560円43銭まで上げ幅を拡大した。指数寄与度の大きい半導体関連株が堅調で指数をけん引した。ただ、その後は前引けにかけてやや伸び悩む展開が続いた。

前週末の米国市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が続伸、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.2%上昇したことから、東京市場でも指数寄与度の大きいハイテクや半導体関連株が堅調に推移した。市場では「米国市場の流れを受けた半導体関連株の上昇が、日経平均株価を押し上げている」との声が聞かれた。

立花証券の鎌田重俊企業調査部部長は「米債務上限問題に進展がみられたことで世界的に安心感が漂う中で日本市場もリスクオンとなり、ほぼ全面高となった」との見方を示した。目先の日経平均の水準については、3万円は値固めしたとみているものの、「過熱感もピークに達してきているので、利食い売りが出てもおかしくない。今後は波をうちながら、右肩上がりの展開を想定している」(鎌田氏)という。

市場では「きょうは米国市場がメモリアルデーで休場となる上、大きなイベントもないことから、徐々に動意に乏しい展開になるのではないか」(国内証券のストラテジスト)との声も聞かれた。

TOPIXは0.96%高の2166.41ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆7636億9400万円だった。東証33業種では、海運や卸売、鉱業など32業種が値上がり。電気・ガスは値下がりした。

個別では、アドバンテストが4.1%高、東京エレクトロンが1.3%高、ルネサスエレクトロニクスが2.5%高と、半導体関連の堅調さが目立った。ソフトバンクグループは4.1%高だった。為替の円安を受け、ホンダが1.8%高となるなど、自動車など輸出関連株もしっかりだった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1423銘柄(77%)、値下がりが333銘柄(18%)、変わらずが79銘柄(4%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国、在外公館のテロ警戒レベル引き上げ 北朝鮮が攻

ビジネス

香港GDP、第1四半期は+2.7% 金融引き締め長

ビジネス

豪2位の年金基金、発電用石炭投資を縮小へ ネットゼ

ビジネス

再び円買い介入観測、2日早朝に推計3兆円超 今週計
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉起動

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    ポーランド政府の呼び出しをロシア大使が無視、ミサ…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    米中逆転は遠のいた?──2021年にアメリカの76%に達し…

  • 8

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 9

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中