コラム

CIAが制作した「中国人スパイ勧誘動画」に効果はあるか?

2025年05月17日(土)20時05分

スパイ勧誘動画を公開することに効果は?

米政府のデータによると、アメリカにおける中国の諜報活動の件数は、2001年には1件だったのが、20年には26件に増加している。言うまでもなく、実際に行われているスパイ活動の件数は、この種のデータの数値より多いはずだ。

以上のことから考えると、今回CIAが投稿した動画は、米中両国が互いに対して長年行ってきた諜報活動の1つの実例にすぎない。目新しいのは、それがソーシャルメディアを舞台に行われたという点だけだ。中国政府が猛反発してみせたのも、いつもの「お約束の反応」といったところだろう。


さて、このような動画を公開することに効果はあるのか。この問いにはこう答えておこう──効果はある、と。

プロフィール

グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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