アフガニスタンの人々には独自の言い分があり、長期的な視点で、現地との対話と実情にあった地道な支援を継続し、アフガニスタンの人々による自助を、外から支える謙虚な形での関与が必要である。その国を真の意味で豊かに発展させられる人々はその国の人々自身以外には存在しないからだ。

日本は欧米諸国とアフガニスタンとの懸け橋となり得る

そのような文脈に立つと、日本の立ち位置は極めて重要である。G7の中で、唯一、アジアの国である日本は、欧米諸国とは異なった外交スタンスを持ち、2002年と2012年にアフガニスタンに関する国際会議を主導して開催した経緯もあるなど、欧米諸国とアフガニスタンとの懸け橋となり得る存在と言える。何よりも日本は武力でアフガニスタンに侵攻したことは一度もない国でもある。

日本は、これまで、人道支援や文化復興支援、農業支援などの分野でアフガニスタンに寄り添った関与を継続してきた、特に、農業分野では、人生をアフガニスタンの農業発展に捧げた「ペシャワール会」の中村哲医師の地域に根差し、持続可能性を重視した支援が有名であるほか、歴史をさかのぼると、既に1930年代には農業技術者をカンダハールに派遣しており、同分野には長い協力と実績が存在する。アフガニスタン国民の約80%が農村地帯に居住することを踏まえれば、このような地に足のついた支援は、アフガニスタン経済の健全な発展や和平構築に直結していくことになる。

日本独自の手法で関心を持ち続けることが重要

タリバンによる政権奪取以降の1年間で、日本には、アフガニスタンからの脱出した計820人の避難民が入国したほか、100人以上のアフガニスタン人が難民として認定されている。アフガニスタンからの避難民に関する話題はウクライナ問題で霞んでいるようにも思えるが、避難民は日本とアフガニスタンの将来の架け橋となる人材である。同避難民の日本社会での生活を安定させるため、持続的なサポートが求められている。

ウクライナ問題ばかりが注目されがちであるが、日本は、これからも、アフガニスタンを忘れることなく、日本独自の手法で関心を持ち続けることが重要だ。